発達障害とは?

「発達障害」は脳の発達の特性です

発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達の偏りから、社会生活にさまざま困難を生ずる障害です。

脳機能の発達が関係する障害をまとめて「発達障害」とするため、さまざまな種類があります。

主な発達障害の種類

  • 自閉スペクトラム症
  • 注意欠如多動症
  • 限局性学習症
  • トゥレット症候群
  • 吃音
  • 発達性協調運動障

上記の発達障害の種類のうち、複数が重なって現れることもあれば、知的障害を伴うこともあります。

年齢や生活環境によっても症状が違ってくるため、一人ひとり現れる特徴はさまざまです。

発達障害を抱える人が社会の中で生きていくには、適切なサポートと、周囲の理解が必要です。

障害の特性の図
出典:政府広報オンライン(https://www.gov-online.go.jp/featured/201104/

それぞれの障害の特性

自閉スペクトラム症(ASD)

小児自閉症、高機能自閉症、特定不能の広汎性発達障害、アスペルガー障害などがまとめられ「自閉スペクトラム症」となりました。

コミュニケーションの場面で、言葉や視線、表情、身振りなどを読み取ることができなかったり、自分の気持ちを伝えることや、相手の気持ちを感じ取ることが苦手です。

また、特定のことに強い関心をもっていたり、こだわりが強かったりします。

その他、周囲が気にしないようなちょっとした物音に過敏に反応する、寒い日に薄着をしても気にならないといった感覚のかたよりや、体の動かし方が不器用で、運動がぎこちなく苦手など、ほかにもさまざまな特性がみられる場合があります。

自閉スペクトラム症は社会生活や集団活動で大きなストレスを抱えやすく、精神疾患や社会不適応の行動を引き起こしてしまう「二次障害」のリスクがあります。周囲の理解や適切なサポートを受けられ、本人が意識して生活を工夫することで、二次障害を防ぎ、生きづらさを軽減することができます。

主な特徴
人に関心を示さない
暗黙のルールが理解できない
オウム返しをする
同じ行動を延々と繰り返す
強いこだわりがあり、いつも同じでないと気が済まない
興味のあることには秀でるが、興味のないことはほとんど手を付けない
光や匂いや音に敏感

注意欠如多動症(ADHD)

年齢に対して不相応に注意を持続させることが困難であったり、順序立てて行動することが苦手であったり、落ち着きがない、待てないなど行動の抑制が困難で、日常生活に支障をきたす症状です。12歳以前からこれらの特徴がみられ、学校、家庭、職場などの複数の場面で困難がみられる場合に診断されます。個人差はありますが、年齢と共に多動性が弱まるなど、特性のあらわれ方が変化することもあります。

特性によりミスが多くなったり、「怠けている」などと叱られることを多く経験することで、自己肯定感が低くなり、無気力になったりする場合があります。しかし、ADHDであっても自分の特性を客観的に理解し、適切な行動や対処法を学ぶことで、自尊感情の回復、自己評価を高めることにつながり、個性を強みに変えることも可能です。

主な特徴
うわの空でぼんやりしてしまうことが多い
忘れ物が多い、物をなくしやすい
ルールや約束を守ることが苦手
整理整頓が苦手
じっとしていたり黙っていたりすることが苦手
ソワソワした動きをする
思ったらすぐに独断で行動してしまう
我慢する、待つことが苦手

限局性学習症(SLD)

全般的な知的発達には問題がないのに、「話す」「聞く」「読む」「書く」「計算・推測する」等のうち、特定の学習にのみ困難が認められる状態をいいます。なお、全般的な能力に苦手さを示すものは「知的障害」に当てはまる可能性があります。

学習障害は気づかれにくい障害でもあります。小学校入学後に国語や算数などの授業が始まってから、つまずきが明らかになることがあります。その際に、どのような課題ができて、どのような課題ができないか、すなわち、読むことはできるけれど書くことが苦手、読み書きはできるけれど計算ができない、というように、できないことだけではなく、何ができるか、というところにも注目して情報収集し、個人に合ったやり方を検討していくことが大切です。

また、SLDの人は苦手な分野があれども、他の能力がそれを補うために優れていることがあります。

主な特徴
字が書けない(ひらがな、カタカナ、漢字を含む)
読み間違いが多かったり、読むのが極端に遅い
メモをとることができない
書き写すことができない
数字の大小が分からない
簡単な足し算、引き算ができない(指を折って数える)
図形や時計(時間)の理解が難しい

その他の発達障害

その他の発達障害として、トゥレット症候群や吃音(症)、発達性協調運動障害などがあります。

トゥレット症候群は、さまざまな運動チックと1つ以上の音声チックが1年以上にわたり続く重症なチック障害です。チックとは、思わず起こってしまう素早い身体の動きや発声のことをさします。

吃音(症)は、滑らかに話すことができないという状態をいいます。音をくりかえしたり(どもり)、音が伸びたり、なかなか話し出せないといった、さまざまな症状があります。

発達性協調運動障害は、目と手、手と足など2つ以上の動きを組み合わせた運動が苦手だったり、ひとつひとつの動作がぎこちなかったりします。 自転車に乗るなどの体を使った活動に苦手さがみられたり、靴紐をうまく結べないなど、手先をつかった動作がとても不器用な場合があります。

発達障害かな?と思ったら

同じ障害名でも特性の現れ方はさまざまです。また、いくつかの発達障害を併せ持っていたりします。

発達障害は一見すると分かりにくいため、周囲が気づいたり、理解したりすることが難しいこともあります。

大事なことは、その人がどんなことができて、何が苦手で、どんな魅力があるのかといった「その人」に目を向けることです。そして、その人その人に合った支援があれば、だれもが自分らしく生きていけます。

気になることがあるときは、まずは相談しましょう。

相談窓口
お住まいの市区町村の障害福祉に関する窓口
発達障害者支援センター
地域の子育て支援センター
家庭児童相談室
保健センター
療育センター

ピースせいわにお問い合わせいただいてもかまいません。お困りごとをお伺いいたします。

発達支援(療育)を受けられる施設やサービス

障害のある子どもが自立して生活していくために、「療育」という支援があります。

児童発達支援施設や放課後等デイサービスに通い、日常生活における基本的な動作の指導や生活能力の向上のために必要な訓練、知識技能の付与、集団生活への適応訓練などを行うサービスです。

その他、入所型の施設もあります。

ピースせいわを運営する学校法人せいわのわでは、児童発達支援・放課後等デイサービス アルペン清和を運営しています。支援が必要な子どもの脳機能向上を目的とした療育を通して、将来の進学・就職に向けた自立支援を行っています。

また、発達特性のあるお子さまを対象とした学習塾や、ソーシャルスキルトレーニングを取り入れた教室などもあります。

ピースせいわでは、発達特性などにより学校の勉強につまづいているお子さまの学習を、お子さまの特性に合わせてサポートいたします。また、発達特性の有無にかかわらず、勉強のつまずきを抱えるお子さまの学習をお手伝いいたします。

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